弁天アパートメント
群馬県前橋市, 日本
前橋では「めぶく。」を旗印に街の再生へ向け官民をあげた取り組みが進行中である。「弁天アパートメント」もその一環として、前橋市中心市街地に若い世代の住人を呼び込むために計画された。
1階はランドリースペースを含む共用部と店舗、2階から4階が住居。2階から分かれる3つの棟の間の階段で屋上緑化されたルーフテラスへ至る。
私たちはこの建物を、街を観察する装置であると考えた。住戸の隅部を開放することで、部屋が街に放り出されたような感覚が生まれる。そして部屋が接する街の様相は極めて多様である。
低層部の窓からアーケードの側面や上部構造が手に取るように感じられたかと思えば、上層部からは南に中心街、北に広瀬川と赤城山を望むことができる。屋上テラスに昇れば、上毛の山塊に抱かれた広大なスケールの中に、この街があることを実感できるだろう。

















