東京ポートシティ竹芝 レジデンスタワー

竹芝地区に計画された高層集合住宅プロジェクト。
竹芝ふ頭の海、浜離宮恩賜庭園、旧芝離宮恩賜庭園の緑に囲まれたエリアに立つ住宅棟は、A街区や業務棟と一体の開発。
東京湾へと繋がる竹芝ふ頭はいわば「海の港」で、世界へと繋がる「空の港」である羽田空港にはモノレール（浜松町）でのアクセスが良い場所にある。
本プロジェクトでは、「世界へ開かれた竹芝」という新しい価値が広がっていく場所を理解し、多様な価値観をもつ人々が交差する創造力のあふれる場所としてクリエイティブな賑わいの生まれる場所を目指した。
外装デザインのコンセプトは「Creative Sail」。「海」を感じるこの場所にふさわしい「帆」をモチーフに、ピンと張った力の美しさを表現して、白い帆が風になびきながら大海原に進んでいくようなイメージを大切にデザインしている。

本プロジェクトでは敷地周辺の特徴から「海」を感じるような雰囲気を大切にしているが、特にエントランス空間では「水面の煌めき」や「光」にフォーカスして細部を仕上げている。
エントランスラウンジの天井に設置したシャンデリアや、カウンターのメタリックなタイル、エレベーターホールの泡のような形の照明は、キラキラとした反射が空間を照らし華やかさを演出している。
また、内部空間には玄武岩を用いたシェルフウォールや、大理石でフレーミングしたカラフルなカーペットなど、多様なマテリアルを用いることで、海辺や水中の世界観を表現したインテリアとなっている。
エントランスラウンジはシンメトリーなレイアウトと天井の高いダイナミックな空間デザインにより、まるで海上で船の先端にいるかのような大胆で優美なスペースが広がっている。

エントランスラウンジ奥には、「遊ぶ」、「学ぶ」、「リラックス」という目的をもった、いくつかの空間が繋がっている。
「海」や「港」のもつ独特の世界観を表現するために、仕上げ材に味のあるフローリング材やラフさの感じられる塗装などを採用してスペースを演出している。カーペットには大胆な模様の入った個性的なものを使うことで大きく動きの感じられる空間となり、楽しい時間が繰り広げられることを想像させるインテリアとしている。

竹芝駅に直結する広場のランドスケープデザインはコンセプトを「Coral reef garden plaza」としている。
植栽帯はサンゴ礁のようにユニークな曲線で構成され、カラフルな植栽で彩り、ライティングでその形状や色を強調したデザインとしている。
ベンチは植栽エリアの曲線に沿わせて設置することで、屋外の解放感を感じながら植栽に包まれた柔らかく落ち着いた空間をつくり出している。
屋外でのミーティングや多様な使い方を可能とするデザインにより、インテリア同様クリエイティブな環境づくりを目指している。