DENSO Global R&D Tokyo, Haneda
東京都大田区, Japan
世界最大級の自動車部品メーカーであるデンソーの先進モビリティ技術開発拠点(=自動運転技術開発施設)である。
自動運転はこれまでの自動車開発とは異なり、ソフトウエアとハードウエアの双方を行き来しながら開発を進めることが必要だ。この分野においてグローバルな競争に勝ち抜くためには、ソフトウエアやハードウエアの開発だけでなく、試験車両を仕立てる部署とも緊密に連携することが不可欠であった。
この施設はオフィス棟、車両整備棟、屋外テスト路で構成され、オフィス棟ではソフトウエア&ハードウエアの開発、車両整備棟の1階(車両ピット)では試験車両の整備や実験結果の解析などを行い、中2階には試験車両を仕立てる部隊が常駐する。
仕立てた試験車両を屋外のテスト路で試走し車両ピットで改良するというサイクルを回すことでスピーディな開発を実現している。 特にメインの車両ピットは基本的に人と車が共に行き来する歩車融合の場であり、その場で実証・調整も行うことで開発をより加速させる肝となる場であるため、細かな設えやサイン計画に至るまで、ひとつひとつクライアントと話し合い、安全かつスピーディに開発を進めることのできる空間づくりを行った。
建築の計画・デザインが日本のモビリティのイノベーションに少しでも力になれたら幸いである。

















