桜の家
東京都世田谷区, Japon
屋根、外壁を一体のコルテン鋼で作った住宅である。
施主はグラフィックデザイナーのご夫婦でご主人の両親との二世帯住宅である。ご主人の父親は彫刻家でありコルテン鋼を使った作品を数多く手掛けている。建て替え前の実家にはコルテン鋼で作られたポストや表札が掛けられ、彫刻作品が室内に点在していた。施主にとってコルテン鋼は幼い頃から身近な素材であった。
コルテン鋼は耐候性、耐久性に富み、そのもの単体で防水、構造、仕上を兼ねる外装材として優れた特性を備えている。さらに鉄鉱石を原材料とした鉄そのもののプライマリーな素材であり、時間の経過とともに深みを増す表情はまさに自然素材としての風合いを持っている。さらにミニマムメンテナンスでリユース素材でもあり、ライフサイクルコスト、環境負荷の低減に貢献できる、これからの時代に相応しい外装材である。
建物は子世帯住居、親世帯住居、子世帯アトリエ、ガレージで構成されている。1階のコンクリートのボリュームに親世帯住居、ガレージ、子世帯アトリエを配し、その上に乗るコルテン鋼のボリュームに子世帯住居を計画している。
コルテン鋼のボリュームは周囲へ圧迫感を与えないように分節して奥行き方向へ徐々にスケールダウンしたボックスを連続させている。奥行き方向への長さを強調することで高さ方向の圧迫感を軽減することを意図している。
また、分節したボリューム間にできる隙間を利用して採光、通風、視線の抜けを確保している。
現在、住宅外装材としてのコルテン鋼はあまり多くは見受けられない。しかし、外装材としての優れた特性から考えると、より一般化されても良いのでは無いかと思う。本計画ではコルテン鋼を特殊解としての外装材としてシステム化して扱うのではなく、そのポテンシャルを生かしつつ一般的な外装材として納めることを意図した。
- Architectes
- 石井秀樹建築設計事務所
- Année
- 2011
- Statut du projet+
- Construit
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