目黒ビル
東京, Japan
- Architekten
- 伊藤暁建築設計事務所
- Standort
- 東京, Japan
- Jahr
- 2007
テナントビル改修工事。テナントビルにおいて、ファサードは重要な広告、看板スペースであり、これらに覆い尽くされてしまうことが多い。また「テナント」は常に入れ替わりを前提としたテンポラリーなものであり、店子が変わる度に建物の外壁が全くの別物に姿を変えるようなケースも珍しくない。建物、ひいては街並の印象がテナントの商業的要請によって方向付けられる、というのは決して好ましい状況ではないが、かといって看板を規制するような方法は、経済活動によって支えられているテナントビル、あるいは都市全体にとって自己矛盾的であり、持続力を持ち得ない。そこでここでは「看板」が建物のファサードと一体となるよう計画した。テナントの変化に左右されず、むしろその代謝に呼応し、かたちや様相を変化させる。しかし根本的な質は揺るがない。そんな強度を持った表層を纏うことで、テナントビルのファサードが持つ意味も変わってくるのではないかと期待している。
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