間の庭
東京都, Japan
都内に建つ夫婦と子どもひとりのための住宅である。敷地は近くに流れる川からの浸水の恐れがある場所であり、その水害への備えに加えて、将来のライフスタイルの変化に対応でき、また日常的な在宅ワークや家具などの配置替えが容易なフレキシビリティのあるプラン、そして緑を望める明るい住まいを求められた。
建物ヴォリュームを浸水想定レベルより上の地上約4mまで持ち上げ、オープンになった1階を敷地いっぱいに広がる大きな庭とした。そこに大小さまざまな植物を植え、ずらして設けた2、3階のふたつの吹き抜けを介して、地上から断面的につなぐ。緑茂る庭でありながら軒下の縁側のようでもあり、同時に街なかの原っぱをイメージする公共性を帯びた曖昧な空間を目指した。
構造は軽量でシンプルな鉄骨ブレース構造である。細い100mm角の柱、計8本でヴォリュームを持ち上げ、さらに屋根梁から平面中央を2層分吊って地上からの柱をなくす。基礎や杭をコンパクトにすることで、緩やかな起伏をもつ、また時間をかけて外構や植栽を変えられる自由な地面を残す。
上階には大きな窓をさまざまに開けた。それらをゆったりとした階段で結び、異なるレベルから階下に広がる緑や、上の窓を通して空を感じられる。季節や気候に応じてそれぞれが思い思いに居場所を選べる、シンプルでおおらかな住宅を目指した。




















